オーバーレイ領域に保存したデータをリストアせず、出荷状態のファームウェアだけで起動する方法です。
必須のパッケージを消してしまった等で起動しなくなった場合に、元の状態にもどすことができます。
方法は、『INITスイッチを押しながら電源をONする』、です。
INITスイッチが押されていることが認識されると、LED の3番目が緑に点灯します。
起動完了すると、初期化された状態となっています。
『初期化された状態』といっても、オーバーレイ領域に保存したファイルを書き戻していない、というだけですので、
間違えて初期化ボタンを押しながら起動してしまった、という場合には、そのまま電源をOFFすれば問題ありません。
また、オーバーレイ領域は自動で消去しませんので、本当に初期化して良い場合には、
オーバーレイ領域のファイルを消去する必要があります。
root@gemini:~# ls -l /ro/.host/overlay/ total 228 -rwxr-xr-x 1 root root 11276 Jun 25 08:07 old_overlays_etc.tar.zst -rwxr-xr-x 1 root root 81920 Jun 25 08:22 overlays_cmp_log.tar -rwxr-xr-x 1 root root 12425 Jun 25 08:22 overlays_etc.tar.zst -rwxr-xr-x 1 root root 1155 Jun 25 08:22 overlays_home.tar.zst -rwxr-xr-x 1 root root 116801 Jun 25 08:22 overlays_log.tar.zst
これらのファイルを消去します。
root@gemini:~# mount_overlay * remounting overlay partition as RW... root@gemini:~# rm /ro/.host/overlay/* root@gemini:~# ls -l /ro/.host/overlay/ total 0 root@gemini:~# mount_overlay -u * remounting overlay partition as RO... root@gemini:~#
この状態にしたあと、電源を切るか強制再起動を実行します。
これで完全に出荷状態に戻すことができます。