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mae3xx_ope:setup_mh920:start

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mae3xx_ope:setup_mh920:start [2016/12/13 14:25]
admin
mae3xx_ope:setup_mh920:start [2017/01/20 15:05] (現在)
development
ライン 1: ライン 1:
 +====== 920MHz帯マルチホップ無線 SmartHop を使用する ======
 +
 +MA-E360/​NLには、沖電気工業株式会社の [[https://​www.oki.com/​jp/​920M/​mh/​module/​|920MHz帯無線通信モジュール MH920]] (透過モデル/​コーディネータ)が内蔵されています。
 +
 +このモジュールは、Linuxからはttyデバイス(/​dev/​ttyS0)として認識されます。
 +このデバイスに特定のデータフォーマットでデータを書き込むと、モジュールを制御したり、モジュールを通して無線の向こう側のデバイス(例:​ Modbus機器)とデータをやりとりすることができます。
 +
 +このモジュールに対して、以下の操作を行えるソフトウエアを用意しました。
 +
 +  * ブリッジソフトウェア:​ MH920の設定を行ったり、他のソフトウェアからのデータをフォーマット変換してMH920に送信したりするソフト
 +  * デモソフトウェア:​ ブリッジソフトウェアを通して、MH920無線ユニット(子機)に接続されたModbus機器のデータを取得するソフト
 +
 +\\
 +
 +==== ブリッジソフトウェアの設定 ====
 +
 +ブリッジソフトウェアは、upstartで起動の有無を設定し、独自の設定ファイルで詳細な設定を行います。
 +
 +upstartの設定ファイルは、 /​etc/​default/​mh920_bridge にあります。\\
 +ブリッジソフトウェアを起動させるには、ENABLE=1とします。
 +
 +<file generic mh920_bridge>​
 +ENABLE=0
 +CONFIG=/​opt/​mh920/​bridge/​mh920_bridge.ini
 +
 +# --- Example ---
 +# ENABLE=1|0
 +# CONFIG=(Full path to configuration file)
 +</​file>​
 +
 +\\
 +
 +独自の設定ファイルは、デフォルトのものが /​opt/​mh920/​bridge/​mh920_bridge.ini にあります。
 +
 +<file generic mh920_bridge.ini>​
 +[General]
 +nwkey=00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 01
 +pan_id=0
 +nw_id=MH920
 +channel=1
 +device=/​dev/​ttyMH920
 +virtdev=/​dev/​virtMH920
 +debug=yes
 +
 +[ShortAddress]
 +2=2
 +3=3
 +
 +[PFilter]
 +pfilter=1
 +timeout=10
 +
 +[PingMode]
 +enable=no
 +mac_1=00 25 36 00 00 00 00 01
 +interval=20
 +</​file>​
 +
 +\\
 +
 +^ セクション ^ 項目 ​ ^  内容 ​ ^  Notes  |
 +|[General] |         | 動作全般の設定 | |
 +|:::| nwkey   | ネットワーク暗号鍵 | 2桁の16進数を16個。未指定の場合暗号化しない|
 +|:::| pan\_id ​ | IEEE802.15.4g PAN ID | 0001~FFFE |
 +|:::| nw\_id ​  | ネットワーク名 | 16文字以内 |
 +|:::| channel | IEEE802.15.4g チャネル| 1〜27, 奇数のみ|
 +|:::| device ​ | MH920デバイス名 | /​dev/​ttyMH920固定|
 +|:::| virtdev | 仮想デバイス名 | 他のソフトウエアがこのデバイス(tty)に書き込むと、MH920に送信される|
 +|:::| debug | デバッグ出力 | yesにすると/​var/​log/​upstart/​mh920\_bridge.logにデバッグメッセージが出力される |
 +|[ShortAddress] | | 局番→ショートアドレスの対応 | |
 +|:::| (数字) | ショートアドレス | 項目名の数字の局番をもつ機器に対応する子機のショートアドレスを指定する。\\ 例: Modbusの局番5の機器がショートアドレス7の子機に接続されている場合は"​5=7"​と指定する |
 +|[PFilter] | | パケットフィルタ | |
 +|:::| pfilter | パケットフィルタの種類 | 0: なし \\ 1: あり(ポーリング) \\ 2: あり(通知型) |
 +|:::| timeout | ポーリング時通信タイムアウト時間 | 1~60(秒) 0.1秒単位で指定可能 |
 +|[PingMode] | | ノード生存確認要求 | 子機に対してノード生存確認要求を送信し続ける専用モード |
 +|:::| enable | 有効化 | yesにするとブリッジとしては動作しなくなる |
 +|:::| mac_(数字) | 要求送信先MACアドレス | 2桁の16進数を8個 \\ 項目名の数字を変えて複数指定可能 |
 +|:::| interval | 要求送信間隔 | 秒 |
 +
 +\\
 +
 +==== ブリッジソフトウェアの使用 ====
 +
 +設定ファイルを編集したら、upstartを使って起動します。
 +
 +<​code>​
 +root@plum:​~#​ initctl reload-configuration
 +root@plum:​~#​ initctl start mh920_bridge
 +mh920_bridge start/​running,​ process 2515
 +</​code>​
 +
 +最後の行の出力が「start/​running」となったら起動しています。
 +
 +\\
 +
 +==== ブリッジソフトウェアの使用(pingモード) ====
 +
 +[PingMode]セクションで「enable=yes」とした場合、pingモードで起動します。\\
 +動作ログは /​var/​log/​upstart/​mh920_bridge.log で確認できます。\\
 +子機の電源を途中からOnしたりOffした場合の動作ログを示します。
 +
 +\\
 +
 +<​code>​
 +# API_reset:
 +# API_set_basic_setting:​
 +# API_set_protocol_setting:​
 +# API_set_nwkey_setting:​
 +# API_set_addrlist_setting:​
 +# API_set_packet_filtering:​
 +# API_start_operation:​
 +wait for joinning network.
 +confirmed joinning network.
 +Getting route info.     ​←(1)
 +No route info.          ←(2)
 +Getting route info.
 +No route info.
 +Getting route info.     ​←(3)
 +Sending ping.           ​←(4)
 +ping response recieved. ←(5)
 +Getting route info.
 +Sending ping.
 +ping response recieved.
 +Getting route info.     ​←(6)
 +Sending ping.           ​←(7)
 +No response. ​           ←(8)
 +</​code>​
 +
 +(1)の時点では、対象の子機への経路情報が取得出来ないので、(2)のように出力されます。\\
 +(3)の時点で、子機の電源がOnされたので、子機への経路情報が取得されます。その結果、(4)で生存確認要求が送信され、(5)で返答がありました。\\
 +(6)の時点で、子機の電源がOffされたので、子機への経路情報はモジュールに残っていて取得出来ますが、生存要求への返答要求はなくなりました(8)。
 +
 +\\
 +
 +==== デモソフトウェアの設定 ====
 +
 +(準備中)
  
mae3xx_ope/setup_mh920/start.1481606704.txt.bz2 · 最終更新: 2016/12/13 14:25 by admin